箕面でマイコプラズマ肺炎なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

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マイコプラズマ肺炎

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マイコプラズマ肺炎の治療の説明

マイコプラズマ肺炎は、小児から若年成人に多く見られる肺炎の一種で、「非定型肺炎」とも呼ばれます。「マイコプラズマ・ニューモニエ」という細菌が原因となります。一般的な抗菌薬が効きにくく、特定の薬剤(マクロライド系)が必要です。

風邪に似た初期症状から始まり、しばしば長引く咳を主症状とし、熱が下がった後も23週間以上咳が続くケースがよくあります。子どもでは咳で眠れない、食事が取れない、学校に行けないといった生活への影響も大きくなりがちです。

軽症なら外来治療で十分ですが、重症化や合併症の可能性がある場合には入院治療が必要になることもあります。適切に診断し、治療を行うことで、多くの場合は順調に回復します。

こんな場合は必ずご相談ください

✓ 咳が1週間以上続いている
発熱が数日間続いている
咳がひどく、夜眠れない・食事が取れない
周囲にマイコプラズマ肺炎と診断された人がいる
胸の痛みや息苦しさを訴えている

マイコプラズマ肺炎の症状

① 咳が長く続く
マイコプラズマ肺炎の最も特徴的な症状は「乾いた咳」です。発熱とともに始まり、咳だけが何週間も残ることがあります。咳き込むような発作的な咳で、特に夜間や運動後に強くなる傾向があります。

② 高熱が出ることもある
熱がない方もある一方で、38℃~39℃を超える高熱が見られることもあります。激しい咳にくわえて熱も数日間続く場合、マイコプラズマ肺炎の可能性があります。

③ しんどいのに意外と元気
咳がはげしいことが多いので、しんどいのですが、そのわりには元気さや体力が保たれていることもしばしばです。「元気なのにやたら咳がはげしい」はマイコプラズマらしいといえます。ただし、症状が長引くとさすがに元気さや体力はなくなってきます。

 

マイコプラズマ肺炎の原因

① マイコプラズマ・ニューモニエという細菌
マイコプラズマ肺炎は「マイコプラズマ・ニューモニエ」という非常に小さな微生物によって引き起こされます。以前は、「ウイルスと細菌の中間の微生物」というように表現されたこともありますが、現在では細菌として考えられています。

② 飛沫感染で広がる
感染経路は飛沫感染です。咳やくしゃみによって空気中に舞った病原体を吸い込むことで感染します。家族内、学校、幼稚園など、人の集まる場所で感染が広がることがあります。

③ 潜伏期間が長い
感染してから症状が出るまでには、23週間ほどの潜伏期間があるため、いつどこで感染したか分かりにくいのも特徴です。

④ 季節により流行の傾向がある
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年に1回流行する、と言われていましたが、最近はその傾向も崩れてきています。季節でいうと、秋から冬にかけて流行シーズンでしたら、これも年によって変わり、年間を通して発症することもあります。流行の時期には、周囲に感染者がいれば注意が必要です。

⑤ 免疫がしっかりしている年長児や若い人のほうがかかりやすい

乳幼児でもかかることがありますが、小児科領域では小学生から中学生に多くみられます。普通の感染症は免疫が弱い赤ちゃんや高齢者のほうが悪いくなりやすいのですが、マイコプラズマに関してはもともと元気な人がかかりやすく、ひどくなりやすいです。

マイコプラズマ肺炎の日常の注意点

① 咳エチケットの徹底
感染拡大を防ぐには、咳やくしゃみをする際のマナー(咳エチケット)が重要です。マスクを着用し、咳が出るときは口元を覆うようにしましょう。

② 登園・登校の判断は医師と相談
症状が続いている間は、無理をして集団生活に戻すことは避けましょう。激しい咳がおさまり、熱なく元気であれば登園・登校は可能です。判断に悩むと思いますので、、受診してご相談ください。

③ 手洗い・うがいの習慣づけ
手洗いやうがいは、マイコプラズマに限らず、多くの感染症予防に有効です。家庭内でも習慣として取り入れましょう。

④ 家族内感染を防ぐ工夫
感染者とはタオルや食器を共有しない、こまめに換気を行う、寝る場所を分けるなど、家庭内での感染予防にも注意が必要です。

⑤ 規則正しい生活を
十分な睡眠、バランスの取れた食事、ストレスを溜めないことは、病気の予防や回復を助ける大切な要素です。

マイコプラズマ肺炎の治療方法

① 抗菌薬の内服
マイコプラズマ肺炎には、クラリスロマイシンやアジスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が有効です。耐性菌が疑われるときは別系統のトスフロキサシンという抗生剤を使ったり、8歳以上の場合はミノサイクリンという抗生剤を使うこともあります。通常は57日間の内服で改善が期待されますが、症状によっては期間が延びることもあります。

② 解熱薬や鎮咳薬の補助
熱が高いときはアセトアミノフェンなどの解熱薬を使用することがあります。また、咳がつらい場合には鎮咳薬や去痰薬を使用することもあります。ひどい場合には、漢方を併用することもあります。

③ 吸入療法
気道の炎症が強い場合や喘息傾向のある子どもには、気管支拡張薬の吸入が有効なことがあります。咳を和らげることで、睡眠や食事がしやすくなります。

④ 入院による管理
自宅での治療が難しい場合や、呼吸困難、脱水、ぐったりしているなどの症状がある場合は、入院して点滴や酸素投与が行われることもあります。

⑤ 経過観察と再診
治療を始めたあとも、症状が長引いたり悪化したりする場合は再診が必要です。また、熱が下がったからといってすぐに元の生活に戻るのではなく、しっかりと体調を整えてから復帰することが大切です。

よくあるご質問

Q:マイコプラズマ肺炎は他の人にうつりますか?
A
:はい。飛沫感染するため、特に家庭内や学校などで広がることがあります。マスクの着用や手洗い、咳エチケットが大切です。

Q:どのくらいで治りますか?
A
:熱は数日から1週間で下がりますが、咳は23週間以上続くこともあります。焦らず、しっかり治療を続けましょう。

Q:登園・登校はいつから可能ですか?
A
:熱が下がり、元気が戻っていれば登園・登校は可能です。ただし、咳が強く残っている場合は、医師と相談してください。

Q:兄弟や家族にうつることはありますか?
A
:あります。家族間での感染も多く見られます。家庭内での予防策を徹底することでリスクを減らせます。

Q:薬を飲めばすぐに良くなりますか?
A
:抗菌薬が効く場合でも、すぐに症状が消えるとは限りません。特に咳は長く続くことが多いので、根気よく治療を続けてください。また、薬剤耐性菌が疑われる場合には、別の抗菌薬を考えていきます。

Q:予防接種はありますか?
A
:マイコプラズマ肺炎に対するワクチンは、現在のところ存在しません。日々の体調管理と感染対策が最も有効な予防手段です。