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アデノウイルス感染症

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アデノウイルス感染症の治療の説明

アデノウイルス感染症は、乳幼児から学童期にかけて非常によく見られる感染症です。原因となるアデノウイルスには50種類以上の型があり、それぞれが異なる症状を引き起こします。たとえば、高熱と喉の痛みを伴う「咽頭炎」、目の充血や目やにを伴う「結膜炎」、これらが同時に起こる「咽頭結膜熱(プール熱)」、さらには下痢や腹痛を起こす「胃腸炎」など、症状は多岐にわたります。

また、発熱の持続期間が長いことが特徴で、通常の風邪と異なり、57日間にわたって高熱が続くケースも珍しくありません。特効薬はないため、治療は症状に応じた「対症療法」が中心です。つまり、解熱剤で熱を下げる、水分補給を行う、目のケアをするなど、症状に合わせたケアを行いながら自然にウイルスが排除されるのを待つという方針になります。

重症化することは比較的少ないものの、発熱による脱水や、のどの痛みによる食事摂取量の低下、目の炎症がひどい場合の視力への影響など、注意すべきポイントもあります。特に乳幼児は脱水になりやすいため、こまめな水分補給や、体調の変化に応じた適切な受診が大切です。

こんな場合は必ずご相談ください

✓ 38〜40度の高熱が4日以上続いている
喉の痛みが強く、食事や水分が取れない
目の充血・目やにが多く出る
下痢や嘔吐を伴い、脱水が心配
家族やクラスにアデノウイルスと診断された人がいる

アデノウイルス感染症の症状

アデノウイルスは、感染する場所によって、様々な症状を引き起こします

① 高熱が57日続く
アデノウイルス感染症の最も典型的な症状のひとつが「高熱」です。38℃~40℃の熱が続きます。

② 喉の痛みと赤み(咽頭炎)
のどの奥が真っ赤に腫れ、食事や飲み物を嫌がることがあります。口を開けると扁桃腺に白い膿のようなもの(白苔)がついていることもあります。

③ 結膜炎(目の充血・目やに)
アデノウイルスの型によっては、目の充血、涙、目やにが多く見られることがあります。結膜炎が強く出るとまぶたが腫れたり、まぶしく感じたりすることもあります。

④ 下痢や嘔吐などの胃腸症状
特定の型では胃腸炎症状が強く出ることがあり、乳幼児では嘔吐や水様便が見られることもあります。体重の減少やぐったりしている様子があれば、早めの対応が必要です。

⑤ 体のだるさ・不機嫌・食欲不振
全身症状として、なんとなく元気がない、不機嫌で泣いてばかりいる、食事を全く取らないなどの様子が見られます。保護者の方から「いつもと様子が違う」と感じる直感は、早期発見のヒントになります。

アデノウイルス感染症の原因

① アデノウイルスによる感染
アデノウイルスは、非常に感染力が強いのが特徴です。型によって異なる臨床症状を引き起こすため、「多彩な症状を見せるウイルス」と言えます。

② 飛沫・接触感染が主な感染経路
咳やくしゃみなどの飛沫だけでなく、目やにや便などからの接触感染も起こります。目をこすった手でおもちゃやドアノブを触り、そこから他人に感染するケースも少なくありません。

③ 潜伏期間が比較的長い
感染から症状が出るまでの期間(潜伏期間)は57日程度です。知らないうち感染していることもしばしばです。

④ 季節を問わず発症する
アデノウイルスは季節を問わず年間を通して発症しますが、特に夏場の「プール熱」は有名です。

⑤ 感染後もウイルスの排出が長引く
症状が治まっても、しばらくの間ウイルスを体内から排出し続けることがあります(便中に24週間残るケースも)。しかし、通常は熱も十分さがっていればウイルス量はかなり少なくなっているため強く心配する必要はありませんが、心配な場合は受診してご相談ください。

日常の注意点

① 手洗い・うがいの徹底
アデノウイルスは接触感染が多いため、手洗いが非常に重要です。特にトイレの後、外出から帰った後、食事前などは必ず石けんでしっかり洗いましょう。

② タオルや食器の共有を避ける
家族内で感染が広がらないよう、タオル、食器、寝具などは共有せず、こまめに洗濯・消毒を行いましょう。

③ 目の症状があるときは目をこすらない
目やにや充血があるときは、目をこすらないように伝え、洗浄や点眼後は手指の洗浄を徹底しましょう。

④ 脱水対策を忘れずに
熱や下痢、嘔吐により脱水を起こしやすいため、こまめに水分を摂取しましょう。経口補水液などを使うのも効果的です。

⑤ 登園・登校の判断は医師と相談
症状が治まった後でも、ウイルスの排出は続いている可能性があります。プール熱であれば症状がおさまって2日たってから、他のタイプは熱なく、元気であれば登園・登校は可能となります。園や学校の決まりも確認しながら、医師の判断を仰いで復帰しましょう。

アデノウイルス感染症の治療方法

① 対症療法が基本
アデノウイルスに特効薬はありません。発熱、喉の痛み、結膜炎、下痢など、それぞれの症状に対して対症的に治療を行います。

② 解熱剤の使用
高熱が続く場合には、アセトアミノフェンなどの解熱剤を使用して体の負担を軽減します。熱が下がってもウイルスは体内に残っているため、元気になるまでの経過観察が必要です。

③ 水分補給
発熱や下痢による脱水を防ぐため、経口補水液(OS-1など)や水分をこまめに与えることが重要です。特に乳幼児は脱水の進行が早いので注意しましょう。

④ 点眼薬・目のケア
目の症状がある場合には、炎症を抑える点眼薬を使用します。処方された場合は、使い方と回数を守りましょう。清潔なガーゼで目やにを優しく拭くのも効果的です。

⑤ 入院が必要なケース
脱水が著しい場合や、ぐったりしていて経口摂取が困難な場合には、点滴などの目的で入院が必要になることもあります。重症例はごく一部ですが、迅速な対応が大切です。

よくあるご質問

Q:アデノウイルス感染症はうつりますか?
A
:はい。非常に感染力が強く、飛沫や接触を通じて感染します。家庭内や保育園・学校での集団感染がよく見られます。プール熱はとくに感染力が強いので、タオルの共用でうつることもしばしばです。

Q:何日くらいで治りますか?
A
:症状や型によって異なりますが、熱は57日続くことが多いです。咳や目の症状が残る場合もあります。

Q:登園・登校の目安は?
A
:咽頭結膜熱(プール熱)の場合、解熱後2日を経過してから登園可能というルールがあります。改善したら、登園・登校許可証を記載できますので、受診お願いします。

Q:プールにはいつから入れますか?
A
:目の充血や目やにが完全になくなってからにしましょう。アデノウイルスはプールでも感染する可能性があります。

Q:大人にも感染しますか?
A
:はい、感染します。ただし、子どもに比べて症状が軽いことが多いです。

Q:再感染しますか?
A
:アデノウイルスは多くの型があるため、一度かかっても他の型で再感染することがあります。