箕面でおたふくかぜなら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

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おたふくかぜ

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おたふくかぜの治療の説明

おたふくかぜは、正式には「流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)」と呼ばれるウイルス感染症で、ムンプスウイルスというウイルスが原因です。主に耳の下にある耳下腺が炎症を起こし、左右いずれかまたは両方の耳の下が腫れて痛みを伴います。発熱を伴うことも多く、食事や会話の際に痛みを訴える子もいます。

乳幼児から小学生にかけてよく見られ、飛沫や接触によって感染します。感染力が強いため、保育園や小学校など集団生活を送る場所で流行しやすい特徴があります。

おたふくかぜは自然に治癒する病気で、特効薬はありません。治療は発熱や痛みに対する対症療法が中心です。ただし、稀に髄膜炎や難聴、精巣炎などの合併症を起こすことがあり、これらを防ぐ意味でも予防接種が非常に重要です。

こんな場合は必ずご相談ください

✓ 耳の下(片側または両側)が腫れて痛がっている
発熱とともに顔の腫れが見られる
食事や会話で痛がる、飲み込むのを嫌がる
学校や園でおたふくかぜが流行している
頭痛や吐き気など、全身状態が悪化している

おたふくかぜの症状

① 耳の下の腫れと痛み
おたふくかぜの最も特徴的な症状は耳下腺の腫れです。片側から始まり、翌日以降に反対側も腫れることが多いです。触ると痛がり、食事や話すときにも痛みを感じることがあります。

② 発熱
発症初期に3739℃前後の発熱がみられることがあります。熱は13日で下がることが多いですが、腫れが続く間は微熱が続く場合もあります。

③ 食欲不振・倦怠感
痛みと発熱により、食欲が落ちたり、だるさを訴えることがあります。無理に食事をさせず、水分補給を中心に様子を見ることが大切です。

④ 頭痛・吐き気
まれに、頭痛や吐き気を伴うことがあり、ムンプス髄膜炎(ウイルスによる髄膜の炎症)を起こしている可能性があります。早急に医療機関を受診してください。

⑤ 睾丸の痛みや腫れ(男児の場合)
思春期以降の男児でみられることがあり、「ムンプス精巣炎」と呼ばれます。精巣の腫れや痛み、発熱を伴う場合はご相談ください。

おたふくかぜの原因

① ムンプスウイルス
おたふくかぜの原因は「ムンプスウイルス」というウイルスです。飛沫や接触により、鼻や喉から体内に入り感染します。

② 飛沫感染と接触感染
くしゃみや咳などの飛沫を吸い込むことで感染します。また、ウイルスのついた手で口や鼻を触ることでも感染が広がります。

③ 潜伏期間がある
感染してから症状が出るまでには23週間の潜伏期間があります。

④ 強い感染力
発症の前日から感染力があり、特に腫れや熱がある時期にはウイルスの排出が多く、家族内や学校内での感染が広がりやすいです。

⑤ ワクチン未接種者はかかりやすい
ムンプスワクチンを接種していない子どもは、感染リスクが高く、合併症も起こしやすい傾向があります。予防接種の有無は重要な判断材料になります。

おたふくかぜの日常の注意点

① 登園・登校は腫れが引いてから
感染力が強いため、耳下腺の腫れが始まった日から5日間たって、体が十分元気になってから登園・登校ができるようになります。登園・投稿許可証が必要ですのでご相談ください。

② 接触感染に注意
タオルやコップなどの共有は避け、使用後はしっかり洗浄・消毒をしましょう。きょうだい間での感染もよくあるため、家庭内でも感染対策を行いましょう。

③ 水分補給をしっかり
痛みで食事が取れないことがあります。水分はこまめに摂り、スポーツドリンクや経口補水液なども活用しましょう。口をあけるのが難しいことが多いので、ストローを使用することがおすすめです。

④ 柔らかい食事を選ぶ
噛む動作がつらいため、うどんやおかゆ、スープなど、飲み込みやすく刺激の少ない食事を心がけましょう。

⑤ 合併症の兆候に注意
頭痛、嘔吐、睾丸の痛み、再び熱が出るなどがあれば、ムンプス髄膜炎や精巣炎の可能性があります。早めにご相談をしてください。

おたふくかぜの治療方法

① 対症療法が中心
おたふくかぜには特効薬がないため、発熱や痛みを和らげる対症療法が中心となります。安静と水分・栄養の補給が基本です。

② 解熱鎮痛剤の使用
発熱や耳下腺の痛みがつらい場合には、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤を使用します。

③ 栄養と水分の確保
食事が取りづらいときは、ゼリーやヨーグルト、スープなどを利用して無理のない範囲で栄養を摂取させましょう。水分不足による脱水を避けることが重要です。

④ 安静と休養
腫れや痛みがある期間は無理をせず、安静に過ごすことが治癒を早めます。

⑤ 合併症が疑われる場合の検査・治療
髄膜炎や精巣炎が疑われる場合には、血液検査や超音波検査、髄液検査、入院管理が必要となることもあります。症状の変化に応じて速やかに対応することが大切です。

よくあるご質問

Q:おたふくかぜはどのくらいで治りますか?
A
:腫れは37日程度で徐々に引いていきます。発熱は13日で下がることが多いですが、個人差があります。

Q:登園・登校の目安は?
A
:発症後5日が経過し、かつ全身状態が良ければ登園・登校が可能です。学校保健安全法でも「出席停止期間」として5日間が定められています。

Q:兄弟にうつりますか?
A
:はい。感染力が非常に強いため、兄弟の間でうつしあうこともあります。発症者との接触を最小限にし、家庭内でもタオルの共用を避けましょう。

Q:予防接種で防げますか?
A
:ムンプスワクチンの接種で予防可能です。重症化や合併症の予防効果は非常に高いです。現在は任意接種ですが、推奨されており、定期接種化に向けての動きもあります。

Q:ワクチンは何回打てばいいですか?
A
1歳と年長さんの学年の合計2回接種が推奨されています。1回では免疫はつきますが、2回目の接種も行うことで99%ほどの予防効果が期待できます。

Q:おたふくかぜにかかったらまたかかることはありますか?
A
:一度感染すれば終生免疫が得られるため、通常は一生かかることがないと考えられます。

Q:おたふくかぜに何度もかかるんですが?
A
:おたふくに似た「反復性耳下腺炎」かもしれません。おたふくの原因であるムンプスウイルスではなく、風邪ウイルスの一種が、同じような症状をおこします。似ているところもありますが、反復性耳下腺炎のほうが軽症のことが多く、腫れるのも片方の耳下腺だけで、痛みもかるく、元気であることが区別の目安です。