箕面でとびひなら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

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とびひ

箕面でとびひなら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

とびひの治療の説明

「とびひ」は正式には「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」と呼ばれる皮膚の感染症で、特に乳幼児や小児に多くみられます。虫刺されやあせも、擦り傷などがあるところに、主に黄色ブドウ球菌が感染して起こります。名前の通り、症状が「飛び火するように」広がっていくことから「とびひ」と呼ばれています。

最初は小さな赤い発疹や水ぶくれとして現れますが、かきむしることで周囲に菌が広がり、あっという間に体中に広がってしまうことがあります。とくに暑くなる季節に多く見られ、汗や湿気、皮膚のバリア機能の低下が発症のきっかけになります。

治療は抗菌薬の外用(塗り薬)が中心で、ひどい時や範囲が広いときは抗菌薬の飲み薬も使用します。重症度や広がり具合、年齢、体調に応じて治療方法を調整します。適切に治療を行えば、多くの場合12週間ほどで改善しますが、掻き壊しを繰り返すと悪化や再発を招くため、生活面での注意も大切です。

こんな場合は必ずご相談ください

✓ 虫刺されやかき傷の周囲に水ぶくれやただれがある
ジュクジュクした発疹が他の部位にどんどん広がっている
顔や手足に膿をもったかさぶたができている
発熱やリンパの腫れを伴っている
周囲に「とびひ」と診断された子がいる

とびひの症状

① 水ぶくれやただれ
とびひの初期は、小さな赤い発疹ができ、次第に水ぶくれ(水疱)になります。水ぶくれが破れるとジュクジュクし、ただれたような状態になります。

② 黄色いかさぶた
水ぶくれが破れた後は、膿をもったかさぶたができ、皮膚に張りつくような黄色っぽい見た目になることがあります。特に顔、手足など露出部にできやすく目立ちます。

③ かゆみ
とびひは強いかゆみを伴うことが多く、掻き壊すことでさらに悪化・拡大しやすくなります。夜間にかゆみで眠れない場合もあります。

④ 体のあちこちに広がる
一箇所で始まった発疹が、あっという間に腕や足、背中など全身に「飛び火」していくのが特徴です。掻いた手で他の部位を触ることで広がります。

⑤ 発熱やリンパ節の腫れ
まれに、発熱や首・脇の下・足の付け根などのリンパ節が腫れることがあります。全身症状が出る場合は、早急に受診をおすすめします。

とびひの原因

① 細菌(黄色ブドウ球菌・溶連菌)の感染
とびひは、皮膚に存在する常在菌(黄色ブドウ球菌)や、喉や皮膚に感染する溶血性レンサ球菌(溶連菌)が、皮膚の傷から入り込むことで起こります。

② 皮膚のバリア機能の低下
あせもや湿疹、虫刺され、擦り傷などで皮膚のバリアが壊れていると、菌が侵入しやすくなります。肌が敏感なお子さんほど注意が必要です。

③ 夏場の高温多湿な環境
とびひは特に夏に多く見られます。汗や湿気によって皮膚がふやけ、細菌が繁殖しやすい状態になるため、暑い時期はリスクが高まります。

④ 掻きむしりによる拡大
とびひはかゆみが強いため、かいてしまうことで周囲に菌が拡がり、急速に病変が広がっていきます。

⑤ 接触による感染
他の人が使ったタオルや寝具、おもちゃなどを通じて感染することもあります。とびひは人から人へうつる感染症です。

とびひの日常の注意点

① 手洗いと清潔の徹底
外から帰った後、トイレや食事の前など、こまめに石けんで手を洗いましょう。また、皮膚を清潔に保つことが大切です。

② 爪を短く整える
掻き壊しによって悪化・拡大するのを防ぐため、常に爪は適切な短さに切っておきましょう。できれば寝る前にもチェックしましょう。

③ 汗をかいたらこまめに着替える
汗はとびひの原因菌が繁殖しやすい環境を作ります。たくさんの汗をかいたら着替えたりシャワーで洗い流すようにしましょう。

④ 兄弟間・家庭内での感染対策
タオルや寝具は共用せず、別々に使用してください。症状があるお子さんの皮膚に触れたら、すぐに手洗いをしましょう。

⑤ 湿疹や虫刺されは早めにケアを
湿疹や虫刺されがあると、そこからとびひになることがあります。皮膚のトラブルは放置せず、早めに保湿や外用薬で対応しましょう。

とびひの治療方法

① 抗菌薬の塗り薬(外用)
軽症の場合は、抗生物質の入った軟膏を塗るだけで治ることがあります。12回程度、指示された範囲に丁寧に塗布します。当院では、テラ・コートリル軟膏、アクアチム軟膏を処方することが多いです。

② 抗菌薬の内服
広範囲に広がっていたり、炎症が強い場合は内服薬が必要になることがあります。きちんと飲みきることが再発防止のポイントです。

③ かゆみ止めの併用
かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬などの飲み薬や塗り薬を併用することで、掻き壊しを防ぎ、治りを早めることができます。

④ ガーゼや包帯で患部を保護
患部がジュクジュクしている場合は、清潔なガーゼなどで覆い、触らないように保護します。保育園や学校でも他の子にうつさないための対策になります。

⑤ シャワーで洗い流す
シャワーで清潔を保つことが望ましいです。洗い残しが起こりにくいよう、石ケンはネットをつかってフワフワに泡立てて使用してください。

よくあるご質問

Q:とびひはうつる病気ですか?
A
:はい。皮膚と皮膚の接触や、タオル・寝具・おもちゃなどを介してうつることがあります。家庭内や園などでの注意が必要です。

Q:いつから保育園・学校に行けますか?
A
:ジュクジュクした患部が乾いてかさぶたになり、広がる心配がなくなれば登園・登校が可能です。医師と相談して判断しましょう。

Q:お風呂に入っても大丈夫ですか?
A
:お風呂にはいっても大丈夫です。兄弟で一緒に入ると、皮膚がこすれあって移る可能性があるので、別々に入ることをおすすめします。

Q:とびひの跡は残りますか?
A
:適切に治療すれば多くの場合は跡を残さず治ります。ただし、掻き壊しがひどい場合や、二次感染があると色素沈着が残ることもあります。

Q:再発しやすいですか?
A
:皮膚が弱い、湿疹があるなどの状態では再発することがあります。日頃からスキンケアをしっかり行うことが予防につながります。

Q:兄弟にうつらないようにするにはどうすればいいですか?
A
:タオルや寝具を分ける、こまめに手洗いをする、患部に触れたらすぐ洗うなど、家庭内感染を防ぐ工夫が必要です。兄弟間の肌の接触にも気をつけましょう。