箕面で子供の下痢なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

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下痢

箕面で子供の下痢なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

子どもの下痢について

「急に水のような便が出たけど、これは病気?」
「何回もおむつを替えるうちに、おしりが真っ赤に
「食べさせてもいい?水分はどうとらせればいい?」

お子さまの下痢はよくある症状のひとつですが、その背景にはさまざまな原因があり、時に脱水や感染拡大のリスクにもつながるため、保護者の方にとっては判断が難しいこともあります。

このページでは、小児科専門医の立場から、下痢の原因や見分け方、受診のタイミング、家庭でのケア、治療方法などをわかりやすく解説いたします。お子さまの体調が心配なときに、安心して対応できるようぜひご活用ください。

治療の説明

下痢とは、便の水分量が増え、形のない水様便や泥状便が頻繁に出る状態を指します。原因や年齢によって治療法は異なりますが、「あせらず原因を考える」が最も重要なポイントです。

下痢の治療方針は以下の通りです:

 

  • 原因に応じて整腸剤・止瀉薬の使用
  • 感染性腸炎の場合は、感染予防と対症療法中心
  • アレルギーや乳糖不耐症などの特殊な下痢では食事指導や除去療法

診断方法

下痢の診断では、以下の情報を参考にします:

  • 回数・便の性状(泥状?水様?血便?)
  • 発症時期と経過
  • 同時に見られる症状(発熱、嘔吐、腹痛など)
  • 食事内容・アレルギー歴
  • 他の家族や保育園での流行状況
  • 必要に応じて:便培養、ウイルス迅速検査、血液検査、アレルギー検査など

こんな場合は必ずご相談ください

✓ 下痢が15回以上続いている
嘔吐や発熱を伴い、水分がとれていない
尿の量が少ない、泣いても涙が出ない(脱水のサイン)
血便・黒い便・白っぽい便が出る
元気がなくぐったりしている、機嫌が悪い
赤ちゃんの下痢が1日以上続いている

症状

:水のような下痢

ウイルス性胃腸炎などで多く見られます。下痢単独で脱水になることはほぼありませんが、嘔吐を伴っている時は注意です。

:粘液や血が混ざる便

細菌性腸炎などが疑われます。いちごジャム状の血便は緊急の対応が必要かもしれませんので、要注意です。

:下痢とともに嘔吐・発熱

ウイルス性や細菌性の感染が疑われます。脱水や体力の消耗が進みやすく、全身状態の評価が必要です。

:食事をとると下痢が出る

乳糖不耐症や食物アレルギー、過敏性腸症候群などの可能性があります。食後のタイミングを観察しましょう。

:長引く慢性的な下痢

1週間以上下痢が続く場合、消化吸収異常、アレルギー性腸炎、炎症性腸疾患なども視野に入れて考えていく必要があります。

考えられる原因

:ウイルス性胃腸炎(ノロ・ロタ・アデノなど)

感染性の下痢の中で最も多い原因です。嘔吐やときに発熱を伴いながら水様便が数日続くのが特徴です。保育園や家庭内での流行にも注意が必要です。

:細菌性腸炎(サルモネラ・カンピロバクターなど)

血便や高熱を伴うことが多く、生焼けの肉や汚染された水・食品が原因になることがあります。抗菌薬が必要なケースもあります。

:乳糖不耐症

牛乳やミルクに含まれる乳糖をうまく分解できないために下痢が起こります。風邪や胃腸炎のあとに一時的に起こることもあります。

:食物アレルギー・アレルギー性腸炎

ミルクや卵、小麦など特定の食品に反応して腸に炎症を起こし、下痢・血便・嘔吐を伴うことがあります。除去食や専門的な管理が必要です。

:抗生物質による副作用(抗生物質関連下痢)

抗生物質の内服中または内服後に腸内環境が乱れて下痢になることがあります。整腸剤などで対応します。

ホームケアについて

:水分補給の基本

下痢に嘔吐も伴うと脱水のリスクがあります。嘔吐がある場合には、休憩しつつもこまめに、少しずつ、経口補水液や湯冷まし、麦茶などで補給しましょう。

:食事の工夫

下痢が軽減してきたら、消化にやさしい食べ物(おかゆ、うどん、バナナなど)から始めましょう。脂っこいものや乳製品は控えるのが基本です。

:おしりかぶれ対策

頻回の下痢でおしりが赤くなりやすくなります。ぬるま湯でやさしく洗い、よく乾かしてからワセリンなどで保護しましょう。必要に応じて、抗炎症作用のある軟膏を処方します。

:排尿・尿のチェック

水分補給がうまくできているかは、尿の量や色で確認できます。尿が減っている、濃い黄色であるなどは脱水かもしれないサインです。とくに目の周囲がくぼむぐらいになれば、点滴が必要です。

:周囲への感染予防

嘔吐や下痢の原因が感染性の場合、家族や周囲への感染を防ぐため、手洗いや便処理の徹底、使用したオムツや衣類の管理が大切です。

治療方法

:経口補水療法

軽度〜中等度の脱水に対しては、経口補水液を使った補水が基本です。スプーン1杯ずつなど、少量を頻回に与えます。

:整腸剤の使用

ビフィズス菌や乳酸菌などの整腸剤は、腸内環境を整え、下痢の回復を助けます。ウイルス性胃腸炎などで使用されることが多いです。

:止瀉薬(医師が必要と判断した場合のみ)

感染性下痢では使わないことが多いですが、機能性下痢では処方することもあります。

:抗菌薬の使用(細菌性腸炎)

細菌性腸炎が積極的に疑われる場合は抗菌薬を処方することがあります。

:原因に応じた食事指導・除去食

乳糖不耐症や食物アレルギーの場合、原因食品の除去や、専用のミルクへの切り替えなど、食事療法が必要になります。

よくあるご質問

Q:下痢があっても、食欲があるなら大丈夫ですか?
A
:食欲があり、水分もとれていて元気があるなら、軽度の下痢の可能性があります。ただし長引く場合は受診をおすすめします。

Q:便に血が混じっていました。すぐ病院に行くべきですか?
A
:血便は要注意です。細菌性腸炎やアレルギー、腸重積などの可能性もあるため、早めの受診が必要です。

Q:市販の下痢止めを使ってもよいですか?
A
:小児には市販の下痢止めは原則使用を避けるべきです。自然にウイルスや毒素を排出する作用を妨げることがあります。

Q:おむつの中で何回も下痢をしているけど、回数が多いほど重症?
A
:回数も大切ですが、水分摂取の状況や全身の元気さ、尿量などを総合的に見ることが重要です。

Q:下痢でも保育園や学校に行っていいですか?
A
:感染性が疑われる場合や、嘔吐・発熱を伴う場合はお休みが望ましいです。

気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。