箕面で溶連菌感染症なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

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溶連菌感染症

箕面で溶連菌感染症なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

溶連菌感染症の治療の説明

溶連菌感染症は、正式には「Aβ溶血性レンサ球菌(Group A Streptococcus)」による感染症で、主に喉の炎症(咽頭炎)を引き起こす代表的な小児の感染症の一つです。特に3歳以上の幼児から学童期の子どもによく見られます。

症状は突然の発熱、喉の痛み、イチゴ舌(舌が赤くブツブツする)、発疹などが特徴で、インフルエンザや風邪と間違われることもありますが、溶連菌感染症には特有の症状があります。多くの場合は軽症で済みますが、まれに腎炎やリウマチ熱などの合併症を引き起こす可能性があるため、早期診断と治療が重要です。

治療の基本は抗生物質の内服であり、主にペニシリン系やセフェム系の薬剤を使用します。内服を始めると24時間以内に他者への感染力がほぼなくなりますが、自己判断での服薬中止は危険です。再発や合併症を防ぐためにも、処方された薬は最後まで飲み切ることが大切です。

こんな場合は必ずご相談ください

✓ 喉の痛みが強く、高熱が突然出た
イチゴのような舌や、全身に赤い発疹がある
頬が赤く、鼻周りが蒼白に見える
同じクラスや兄弟に溶連菌感染症と診断された子がいる
熱が下がっても、喉の痛みや元気のなさが続いている

溶連菌感染症の症状

① 喉の強い痛み
最も特徴的なのは「喉の痛み」です。風邪に比べて痛みが強く、唾を飲み込むのもつらいと感じることがあります。赤く腫れた喉には白い膿がつくこともあります。

② 突然の高熱
突然3839℃以上の発熱が出ることが多く、ぐったり感が強いとインフルエンザと間違えられることもあります。発熱と同時に喉の痛みが出るのが典型的です。

③ イチゴ舌と発疹
舌の表面が赤くなり、ブツブツとした突起が目立つ「イチゴ舌」が見られることがあります。また、全身にざらざらとした赤い発疹(猩紅熱のような皮疹)が現れることもあります。

④ リンパ節の腫れ
首のリンパ節が腫れて、触ると痛みを感じることがあります。熱や喉の痛みに加えて、耳の下やあごの下を触ってみて腫れていれば、溶連菌の可能性があります。

⑤ 咳や鼻水はない
溶連菌感染症では、通常、咳や鼻水がありません。咳や鼻水がないのに喉がひたすら痛い、というのが溶連菌らしいです。ただし、小さい子供の場合は、風邪を合併していることもしばしばなので、咳や鼻水がないからといって、完全には溶連菌を否定できません。

溶連菌感染症の原因

① A群β溶血性レンサ球菌の感染
原因は「Aβ溶血性レンサ球菌」という細菌で、ヒトの喉や皮膚に感染します。感染すると、咽頭炎や猩紅熱、皮膚炎などを引き起こすことがあります。

② 飛沫感染による広がり
咳やくしゃみによる飛沫を吸い込むことで感染します。密閉空間や人が多く集まる場所で特に感染が広がりやすくなります。

③ 接触感染も注意
菌がついた手で鼻や口を触ることで感染することもあります。おもちゃやコップ、タオルなどを共有することで、家庭内や保育施設での感染が拡大することがあります。

④ 潜伏期間は25
感染してから発症するまでの期間は25日程度で、急激に症状が出るのが特徴です。感染者と接触した後、数日後に急に高熱や喉の痛みが出た場合は注意が必要です。

⑤ 季節を問わず流行する
年間を通して発症しますが、特に春と秋の季節の変わり目に流行する傾向があります。学校や保育園での集団生活の影響も受けやすいです。

溶連菌感染症の日常の注意点

① 手洗い・うがいを習慣に
飛沫や接触感染を防ぐには、手洗い・うがいが基本です。帰宅後やトイレのあと、食事の前には石けんを使って丁寧に手を洗いましょう。

② タオルや食器の共用を避ける
感染の広がりを防ぐため、家族間でもタオルやコップの共用は避けましょう。特に兄弟姉妹間の感染予防には注意が必要です。

③ 咳やくしゃみのエチケット
感染拡大防止のため、咳やくしゃみが出るときはマスクの着用を。マスクが難しい年齢のお子さんには、咳エチケットを教えましょう。

④ 規則正しい生活で免疫力を維持
栄養・睡眠・運動のバランスを整え、日頃から体調をととのえるための良い生活習慣を心がけましょう。疲れがたまると感染しやすくなります。

⑤ 服薬指導を守る
抗菌薬は症状が軽くなっても中断せず、処方された日数をきちんと守って飲み切ることが大切です。自己判断による中断は、合併症や再発の原因になります。

溶連菌感染症の治療方法

① 抗菌薬の内服
ペニシリン系(アモキシシリンなど)やセフェム系の抗菌薬が第一選択です。通常ペニシリン系10日間の内服が必要で、(第三世代セフェムでは5日間)きちんと飲み切ることで再発や合併症の予防になります。通常は内服をはじめてから12日で熱は下がります。

② 解熱剤や鎮痛剤の使用
発熱や喉の痛みが強い場合には、アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤を併用することがあります。ただし、抗菌薬が効き始めると自然に症状も和らぐ傾向があります。

③ 水分・栄養の補給
喉の痛みによって水分や食事が摂りづらい場合は、ゼリーや冷たい飲み物など、喉ごしの良いものを少しずつ与えるようにしましょう。

④ 安静にして体を休める
発熱中は無理に活動せず、安静を保つことが大切です。抗菌薬の効果が出るまでは体力の消耗を防ぎましょう。

⑤ 合併症に注意した経過観察
溶連菌感染症では、急性糸球体腎炎やリウマチ熱といった合併症が出ることがあります。とくに発症1か月後ぐらいに、むくみや血尿、関節の痛みなどがないか注意して見守りましょう。抗菌をしっかり最後まで飲み切れば合併症の可能性はかなり減らせます。

よくあるご質問

Q:溶連菌感染症は人にうつりますか?
A
:はい。飛沫や接触により感染します。早めの受診と治療が重要です。

Q:登園・登校はいつからできますか?
A
:抗菌薬を開始してから24時間以上経過し、熱なく元気であれば登園・登校可能です。登園・投稿許可証が必要になるので、ご相談ください。

Q:薬を飲んだらすぐ治りますか?
A
:抗菌薬をのみはじめて12日で熱が下がりノドの痛みも改善することが多いです。しかし、途中でやめてしまうと再発の可能性があり、また腎炎などの合併症の恐れもありますので、処方された分は最後まで飲み切ってください。

Q:繰り返し感染しますか?
A
:再感染することはあります。同じような症状が出た場合は、その都度検査を受けて適切に対応しましょう。

Q:家庭内での予防策は?
A
:手洗い・うがい・咳エチケット、タオルの共用を避けるなど、基本的な感染対策を徹底してください。兄弟姉妹への感染にも注意が必要です。

Q:合併症が心配です。どうすればいいですか?
A
:治療後に「むくみ」「血尿」「関節痛」「発疹」などの異常が見られた場合は、早めに再受診してください。とくに発症1か月後が注意です。抗菌薬をしっかり指定された日数を内服すれば合併症の可能性を下げることができます。

Q:何度も何度も溶連菌の検査が陽性になります。なぜでしょうか?
A
:何度も溶連菌にかかってしまっている可能性と、単に溶連菌がいるだけ、の場合があります。溶連菌をはじめとして様々な細菌がありますが、存在するだけでは悪さはせず、感染まで至ることではじめて体に影響が出ます。感染しているのか、いているだけなのかは、判断が非常に難しいので、外来でご相談ください。