箕面で子供の腹痛なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

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腹痛

箕面で子供の腹痛なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

小児の腹痛について

「おなかが痛い」と訴えるけれど、どこまで心配したらいい?
「すぐに治ることもあるし、でも、病気だったらどうしよう
「病院に行くべきか、もう少し様子を見るべきか迷ってしまう」

お子さまの「おなかが痛い」は、日常的によくある訴えのひとつです。しかし、中には命に関わるような病気が隠れていることもあるため、保護者の方にとっては判断が難しい症状でもあります。

このページでは、小児科専門医の視点から、子どもの腹痛の見極め方や原因、注意すべき症状、家庭でのケア、治療方法などについて、わかりやすくご説明いたします。お子さまの体調に不安を感じたとき、正しく判断し、必要な行動がとれるようお手伝いできれば幸いです。

治療の説明

腹痛の治療は、原因によって大きく異なります。まずは、「急を要する腹痛なのか」「しばらく様子を見てよい腹痛なのか」を見極めることが重要です。

治療の方向性は以下の通りです:

  • 一過性の胃腸炎:整腸剤、水分補給、安静などで自然に改善
  • 便秘:浣腸処置、または便をやわらかくする薬や生活習慣の見直し
  • 急性虫垂炎(盲腸):手術や抗菌薬の投与
  • 精巣捻転/腸重積症など:緊急処置が必要

正確な診断と早めの受診が、安心につながります。

診断方法

お子さんの腹痛は、以下のような情報をもとに診断します:

  • 痛みの場所
  • 痛みの持続時間と頻度(波があるのか、ずっと痛いままか)
  • 発熱、嘔吐、下痢、便秘、食欲の有無
  • 排便や排尿で痛みが軽減されるかどうか
  • 顔色や機嫌、動き方(ぐったりしているか)
  • 腹部の触診、血液検査、尿検査、腹部エコー、レントゲンなど(画像検査が必要な場合は、大きな病院を紹介させていただきます)

こんな場合はご相談ください

✓ 激しい腹痛でうずくまる、または動けない
嘔吐・発熱・下痢・血便などを伴う
顔色が悪く、ぐったりしている
半日以上、飲食や排便ができない状態が続く
右下腹部を押すと強く痛がる(虫垂炎の可能性)
泣き止まない・何度も「痛い」と繰り返す

症状

:突然の腹痛

ある時点から突然「おなかが痛い!」と激しく訴えることがしばしばあります。一番頻度が多いのは、便秘です。便秘の腹痛は、ひどいと「救急車が必要かも!!?」と思うぐらいひどいこともあります。ただ、ときには、虫垂炎(いわゆる盲腸)や腸重積症、精巣捻転(男児)など緊急性が高い疾患の可能性もあるため、突然のひどい腹痛は早めの受診がおすすめです。

:繰り返す腹痛

数日または数週間にわたって、同じような痛みを繰り返す場合は、便秘、過敏性腸症候群、ストレス性の腹痛などが考えられます。

:食後に起こる腹痛

食べた後すぐに痛がる場合は、胃腸の過敏、機能性ディスペプシア(これといった原因はないが腹痛が起きる病気)などが原因になっていることがあります。

:排便・排尿と関連する痛み

排便時に痛がる、排尿時に腹痛を訴える場合は、便秘や膀胱炎などの関与が疑われます。

:慢性的な軽い腹痛

おなかを押すと少し痛がる程度で、元気もある場合は、便秘やガスのたまり、ストレスなどが影響していることもあります。

考えられる原因

:便秘

非常に多い原因のひとつです(急な腹痛の一番の原因です)。硬い便が腸にたまることで腹痛が起こります。排便習慣、食生活の見直し、便をやわらかくする薬などで改善を目指します。

:胃腸炎(ウイルス性・細菌性)

吐き気、嘔吐、下痢、発熱を伴うことが多く、ノロウイルスやロタウイルスなどが原因となります。水分補給を重視した対症療法が基本です。

:急性虫垂炎(盲腸)

初期はみぞおちあたりの痛み、そのあと右下腹部の痛みに移動するのが特徴です。発熱・嘔吐・食欲不振などを伴い、時間とともに悪化します。痛みにあまり波がなく、ずっと痛くて徐々に強くなります。緊急手術が必要になることもあります。

:腸重積症(乳幼児に多い)

腸の一部が他の腸に入り込む状態で、激しい腹痛とともに嘔吐、いちごジャムのような血便が出るのが特徴です。早期に整復処置が必要で、治療が遅れると命にかかわることもあります。

:ストレス性腹痛・過敏性腸症候群

学校や家庭での緊張、不安、ストレスが原因で、検査では異常が見つからないタイプの腹痛です。子どもの心のサインとしても注目されています。

ホームケアについて

:おなかを温める

軽い腹痛の場合、湯たんぽや蒸しタオルなどでおなかを温めると、筋肉がほぐれて痛みがやわらぐことがあります。

:水分をこまめにとる

嘔吐を伴う時は、脱水を防ぐために、少量ずつ水分をこまめに与えましょう。吐いた直後は胃がびっくりしているので、30分~1時間はおやすみしてから、こさじ1杯から飲ませてください。水、お茶でもよいですが、とくに経口補水液が適しています。

:無理に食べさせない

食欲がないときは無理に食べさせる必要はありません。胃腸を休ませることが大切です。回復してから食べやすいものから始めましょう。

:排便・排尿の観察

いつ、どんな便・尿が出ているかを確認しましょう。便秘や血便、尿の回数や色の変化は診察時の重要な手がかりになります。

:症状の記録をつける

腹痛のタイミング、場所、持続時間、伴う症状などをメモしておくと、診察時に原因の特定につながりやすくなります。

治療方法

:対症療法(整腸剤・制吐剤)

軽度の胃腸炎や便秘などでは、整腸剤や吐き気止めを使用しながら、体の回復力を助ける治療を行います。

:排便コントロール(便秘治療)

食物繊維の摂取、水分補給、生活リズムの見直しに加え、必要に応じて便をやわらかくする薬を使用します。長期的な改善が大切です。

:抗菌薬(細菌性腸炎・尿路感染など)

細菌感染が疑われる場合には、適切な抗菌薬を使用して炎症を抑えます。膀胱炎の場合は、尿検査を行ってから処方します。

:外科的処置(虫垂炎・腸重積など)

緊急性の高い疾患では、外科的な処置が必要です。早期発見・早期対応により、重症化を防ぐことができます。

:心理的サポート(機能性腹痛、過敏性腸症候群)

ストレスが関与している場合には、学校生活や家庭での不安をやわらげる関わりが必要です。必要に応じて投薬調整、カウンセリングや心理支援を行います。

よくあるご質問

Q:おなかが痛いとよく言うけれど、元気もあるし食欲もあります。様子を見てよいですか?
A
:痛みが一時的で、食事・排便・睡眠に問題がないようなら様子を見ても構いません。気になる場合はご相談ください。

Q:便秘があると腹痛が起こるのですか?
A
:はい。便が腸にたまると圧迫されて痛みを感じることがあります。特に左下腹部を痛がることが多いです。腹痛に波があるのが特徴です。

Q:腹痛だけで病院に連れて行くのは早すぎますか?
A
:腹痛だけでも受診が早すぎるということはありません。ただし、顔色が悪い、ぐったりしている、痛みの程度が強い、などがあれば早急に受診することをおすすめします。

Q:泣いて痛がるけど、すぐにケロッと元気になるこれは大丈夫?
A
:一過性の腸の動きによる痛みのこともあります。特に便秘やガスがたまっているときによく見られます。気になっていると思いますので、一度受診していただき、診察をうけていただくのがおすすめです。

Q:下痢や嘔吐がないのに腹痛があります。何かのサインですか?
A
:便秘やストレスなどが関係している可能性もあります。見極めが難しいため、長引くようならご相談ください。

子どもの腹痛には、「自然に治るもの」と「緊急対応が必要なもの」があります。保護者の方のちょっとした気づきが、お子さまの命を守ることにつながるかもしれません。

少しでも不安があれば、お気軽に小児科へご相談ください。