箕面で子供の頭痛なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

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頭痛

箕面で子供の頭痛なら【玉谷キッズクリニック】|小児科専門医が安心の医療を提供

頭痛について

「学校から帰ってくると、頭が痛いって言うけど疲れてるだけ?」
「痛みが何日も続いてる病気じゃないか心配」
「頭痛は大人のものだと思っていたけど、子どもでもあるの?」

お子さまが「頭が痛い」と訴えると、保護者の方は心配になりますよね。特に、繰り返す頭痛や、熱など他の症状が伴わない場合、「本当に痛いのか」「仮病では?」と迷われることもあるかもしれません。

実は、子どもの頭痛は意外に多く、学童期の約4人に1人が経験しているともいわれています。中には重篤な病気のサインとなるケースもあり、注意が必要です。

このページでは、小児科専門医の視点から、子どもの頭痛の種類・原因・見極め方・家庭での対応・治療方法について、わかりやすくご説明します。

治療の説明

頭痛には、頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」と、他の病気の症状として生じる「二次性頭痛」のおおきく2種類にわかれます。一次性頭痛は「頭痛そのものが病気」というイメージのもので、片頭痛や緊張型頭痛が含まれます。「二次性頭痛」はカゼによるものもあれば、脳出血や、脳腫瘍、髄膜炎などの怖いものも含まれます。

治療方針は、おおまかには以下の通りです:

  • 一時的な頭痛(風邪、熱など):原因疾患の治療が中心
  • 緊張型頭痛:休息やストレスの軽減、生活リズムの改善
  • 片頭痛:症状に応じた鎮痛薬や予防的な薬の使用
  • 危険な頭痛(脳腫瘍・脳炎など):早急な検査・専門治療が必要

診断方法

頭痛の診断では、以下の項目を総合的に確認します:

  • 痛みの性質(ズキズキ・締め付ける感じ・圧迫感など)
  • 痛む場所(こめかみ・後頭部・額・全体など)
  • 頭痛のタイミング(朝?夕方?学校中?)
  • 頻度と持続時間(毎日?ときどき?数時間?)
  • 他の症状(発熱・吐き気・目の異常・けいれんなど)
  • 学校・家庭・人間関係でのストレスの有無
  • 神経学的診察(しびれや目の動き、顔面筋の動きに異常がないか)
  • 必要に応じて:血液検査、頭部画像(CTMRI)、心理面の評価など(当院で施行できないものは、紹介させていただいています)

こんな場合は必ずご相談ください

✓ 頭痛が数日間続いている、もしくは繰り返している
朝方の頭痛や、夜中に痛みで起きる
吐き気・嘔吐・視力異常を伴う
けいれん、意識の混濁、麻痺などの神経症状がある
解熱剤や鎮痛剤を使っても効果がない
痛みで学校に行けない、日常生活に支障がある

症状

:ズキズキと拍動性の痛み

ズキズキとした痛みは、片頭痛の典型的な症状で、片側または両側に痛みを訴えます。片頭痛の場合、体を動かすと痛みが増し、静かにしていたがるのが特徴です。

:締め付けられるような痛み

緊張型頭痛に多く見られ、勉強やスマホ、長時間の同じ姿勢が続いたときに起こりやすいです。夕方にかけて悪化しやすいのも特徴です。

:吐き気や光・音に過敏になる

片頭痛の場合、吐き気を伴ったり、光や音を嫌がることがあります。カーテンを閉めた部屋で静かに過ごしたがるお子さまもいます。

:朝方・寝起きの頭痛

脳圧の上昇や鼻づまりなど、体位に影響される頭痛です。場合によっては脳腫瘍などの重篤な原因が隠れていることもあり、注意が必要です。

:学校や登校前にだけ起きる頭痛

登校しぶりの一環として見られる心因性頭痛の可能性もあります。学校での人間関係や環境の変化など、心理的ストレスが背景にある場合があります。ただ、特定できないことも多いので、原因究明に全力をそそぐより、過ごしやすい環境つくりや、必要に応じて処方薬を検討することが大事です。

考えられる原因

:緊張型頭痛

ストレスや肩こり、長時間の画面視聴などが原因で、頭全体が締め付けられるような鈍痛を感じます。学童期の子どもによく見られるタイプです。

:片頭痛

ズキンズキンとした痛みが特徴で、遺伝的要因も関係しています。発作的に起こり、光や音、においなどに敏感になったり、吐き気を伴うことがあります。頭の片側が痛むものだと思われていますが、子どもの場合は、片側ではなく真ん中が痛いという子が多く、またズキズキした痛みを正確に伝えられないことも多いため、診断が難しいこともしばしばです。

:副鼻腔炎や中耳炎による頭痛

鼻や耳の感染症が原因で、顔面の痛みや頭重感を訴えることがあります。鼻づまりや耳の違和感などを伴う場合は、頬をトントンたたいて痛みがないか、鼓膜をチェックする必要があります。気になる方は、耳鼻科の受診か、小児科でも鼓膜のチェックは可能です。

:視力異常による眼精疲労

近視や乱視がある場合、目を使いすぎることで頭痛を引き起こすことがあります。特に勉強やゲームのあとに頭痛が出る場合には眼科の受診が有効です。

:重大な脳の病気(脳腫瘍・髄膜炎など)

頻度は少ないですが、持続する激しい頭痛、嘔吐、意識障害などがある場合は緊急性が高く、早期の専門的評価が必要です。とくに意識障害がある時は、まよわず救急車を呼んでください。

ホームケアについて

:静かな環境で安静にさせる

頭痛時はテレビやスマートフォンを控え、暗くて静かな場所で安静に過ごすことで痛みが軽減することがあります。

:十分な睡眠と生活リズムの見直し

睡眠不足や生活の乱れが頭痛の原因になることもあります。早寝・早起きを心がけ、規則正しい生活を支援しましょう。

:水分補給を忘れずに

脱水が頭痛を引き起こすことがあります。こまめな水分摂取(特に運動後や暑い時期)は効果的です。

:ストレスの軽減

家庭や学校でのストレスが影響している場合、子どもの話をよく聞いてあげることが大切です。気になることがあれば担任やスクールカウンセラー、または市の保健センターの臨床心理士との連携も大事です。受診いただきましたら、ストレスの要素が強い頭痛なのかどうかを確認させていただき、必要に応じて投薬の調整を考えていきます。

:市販薬の安易な使用を避ける

市販品は便利なので使っていただくことは大丈夫です。しかし、繰り返す頭痛に対して、自己判断で市販の痛み止めを使い続けるのは避けましょう。原因を見極めるkたうえで、医師の指導のもと適切な薬を使用します。

治療方法

:鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)

一時的な頭痛や片頭痛の発作時には、医師の判断で鎮痛薬を処方します。小児では、アセトアミノフェンやイブプロフェンをよく使います。用法・用量を守って使用することが重要です。

:片頭痛の予防薬

片頭痛の治療では、まずアセトアミノフェンをしっかり使うことが重要ですが、頻繁に片頭痛が起きる場合は、発作を減らす目的で予防的な薬を使用することがあります。

:緊張型頭痛への対応(漢方薬など)

体質やストレスに応じて、緊張型頭痛に効果のある漢方薬(葛根湯、抑肝散加陳皮半夏)や筋肉の緊張をやわらげる薬を処方することもあります。

:原因疾患の治療(副鼻腔炎・視力異常など)

副鼻腔炎や中耳炎が原因なら、痰切の薬や抗生剤を使用します。目の疲れなどが原因の場合は、眼科と連携が大切です。

:心理的サポートやカウンセリング

登校前や学校でのみ頭痛が出る場合には、心理的なサポートが必要なこともあります。心のサインとして頭痛が出ていることもあるため、丁寧な対応が求められます。一度、ご相談ください。

よくあるご質問

Q:子どもがよく頭痛を訴えます。大人と同じような片頭痛なのでしょうか?
A
:子どもでも片頭痛はあります。まずは、背景に大きな病気(脳出血など)がないかを確認し、鎮痛剤の処方などを考えていきます。

Q:頭痛があるときに学校に行かせてもいいですか?
A
:軽度で元気がある場合は可能ですが、痛みが強い場合や吐き気・ぐったり感がある場合は無理せず休ませましょう。

Q:薬を飲ませた方がいいですか?
A
:まずは安静にさせてください。程度が強いと感じる時はためらわず、頭痛薬をお使いください。ただし、改善しない場合は必ず相談ください。

Q:子どもが仮病で「頭が痛い」と言っていることもありますか?
A
:片頭痛かもしれませんし、心理的なストレスからくる頭痛もあります。一時的な可能性もあるので、一旦は様子をみてよいですが、繰り返すときやご心配な時には一度ご相談ください。

Q:脳の病気が心配です。見分けるポイントは?
A
:のたうちまわるような頭痛、3日連続でどんどん悪くなる頭痛、手がしびれたり様子がおかしい、けいれんといった神経症状がある場合は早急に医療機関を受診する必要があります。判断に悩む場合は、ご相談ください。

子どもの「頭が痛い」は、心身からのサインです。日常的なことだからこそ、大きな病気を見逃さないための観察と対応が大切になります。

ご不安なときは、どうぞお気軽にご相談ください。