手足口病はいつから登園できるの?|玉谷キッズクリニック【箕面市船場西の小児科】

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手足口病はいつから登園できるの?|玉谷キッズクリニック【箕面市船場西の小児科】

手足口病はいつから登園できるの?

手足口病は、主に夏から秋にかけて流行する感染症ですが、今シーズンは春前ぐらいから流行しだして、ちょっと早い流行だな、という印象があります。保育園や幼稚園で感染が広がるため、注意が必要な病気の一つです。このような感染症にかかった時に気になることの1つは、「いつから登園できるんだろう?」です。今回は、手足口病の基本情報、症状、治療、についておさらいし、手足口病の登園目安について解説します。

先に、手足口病の登園目安についてお伝えしておくと、実は明確には決まっていません。保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)には「発熱や口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれること」とされており、発症からおおむね3~4日たったあたりからは登園できるようになります。以下、解説していきます。

 

手足口病とは

手足口病は、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスによって引き起こされる感染症です。主に5歳以下の小さな子供に多く見られますが、大人が感染することもあります。感染の主なルートは、感染者の咳やくしゃみによる飛沫感染や、汚染された手を介した接触感染です。また、感染者の便にはウイルスが含まれているため、トイレ後の手洗いが不十分だとウイルスの拡散につながります。

手足口病の症状

手足口病の典型的な症状には、以下のものがあります:

  • 発熱
  • 口内(口の奥)の痛みを伴う赤い発疹や水ぶくれ
  • 手や足にも発疹が出る
  • 喉の痛み
  • 食欲不振

これらの症状は約3〜5日の潜伏期の後、現れ始めます。発疹や水ぶくれは最初の1~3日は増悪していき、数日で自然に治癒するという経過をたどることが多いですが、口内のものは食事や飲み物を摂る際に痛みを感じることがあります。

 

手足口病の治療

手足口病の特効薬はなく、治療は症状を和らげることに重点を置きます。主な治療法としては、以下のものがあります:

  • 解熱鎮痛剤を使用して熱を下げたり、痛みをやわらげる
  • 軟膏をぬって発疹のかゆみをやわらげる
  • 水分を摂取して、脱水状態を避ける。
  • あまりにも食事・水分がとれなければ点滴を行う

熱は1~3日ぐらい続き、長期におよぶことがあまりありませんが、それでも高熱はしんどいものです。また痛みで食事がとれなくなったりするので、解熱鎮痛剤(カロナールなど)は有効です。また、手足にできた発疹は痛痒いと言われる方もあるため、かゆがっていたり、小さいお子さんで変に不機嫌があるときには、かゆみ止めの軟膏が有効かもしれません。手足口病に限らず、脱水はさけたいものです。十分に水分をとることは大事ですが、どうしても難しい状況が続くときには、点滴を考慮します。

 

 

手足口病の登園の目安

インフルエンザなどのように、「●●日休まなければならない」という明確な決まりはありません。「治ったら」登園してOK、ですが、その部分をもう少し深堀りします。

手足口病の子供が登園可能になるタイミングは、以下のような点を考えて決めます:

  1. 熱が十分下がっていること。
  2. 手足に新しい発疹ができていないこと。
  3. 全体的な健康状態が良好で、元気であること。

 

少なくとも、熱が続いていてしんどい場合は登園できません。食事が全然とれず、ぐったりしているようなら自宅療養が望ましいです。一度できた発疹は、大きいものはとくにそうですが、すぐに消えたりはしません。1~3週間ぐらいの経過で治っていきます。当院でよくお話するのは「発疹がひろがらなくなったら」とお話しています。おおむね、発症から3~4日たてば、発疹がひろがらなくなってくるので、それが登園のおおまかな目安です。

ただし、元気になっても、しばらくは便中にウイルスがいると言われていますので、周囲の人もふくめてしっかりと手洗いをすることは日常での感染対策にとっては重要です。

 

お子さんに症状がでてきて、これは手足口病なのかな?治療をどうすればいいのかな?と疑問に思われたら、お気軽に受診してください。