再びコロナの流行と真夏の季節
- 2024年7月20日
- 医学
はじめに
梅雨が関東では明け、大阪でもそろそろ終わりそうで、夏の暑さが本格化しそうな中、新型コロナウイルスの感染が再び拡大傾向にあります。新型コロナウイルスが流行した初期のころにも、熱中症とコロナの区別がつきにくいなど、話題になったことを覚えている方も少なくないかと思います。夏季におけるコロナ対策と健康管理について解説します。
真夏の新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルス感染症は、症状の種類や程度が多彩です。急な高熱や倦怠感、頭痛、咽頭痛が一般的ですが、嘔吐などの消化器症状が現れる方もあります。夏場だと、熱中症や食中毒も考えないといけないため、判断が難しくなります。熱中症もだるさや、時に頭痛も出現することから、夏に新型コロナウイルスが流行すると区別は困難です。周囲でコロナウイルスの流行がないか、涼しいところで過ごしていたはずなのに熱中症みたいになっている、こういう時には特にコロナウイルス感染を考える必要がでてきます。
夏季特有の感染リスク
熱中症の対策はしっかりしないといけないので、夏はエアコンの使用頻度が高まります。そのため、室内の換気不足になり感染リスクを高める可能性があります。また、夏休みを利用して旅行や帰省などで人との接触機会が増えると感染リスクとなります。移動そのものが感染リスクを上げるわけではありませんが、熱やだるさ、咳があるときには帰省のタイミングをずらすなどの工夫は必要かもしれません。また、換気にも気を配るとより安全です。
子どもの夏の過ごし方
子どもたちの夏休みの過ごし方にも工夫が必要です。あまりにも日差しが強い時は屋内での遊びにしたり、外で遊ぶときは水分をしっかりとり、定期的に日陰に避難して熱中症対策をすることが非常に大事です。屋内で遊ぶときは、手洗いをしっかりしたり、換気をしたり、また体調がわるいときには予定をずらすなどしましょう。
家庭でできる感染予防策
基本的な感染予防策は継続して重要です。こまめな手洗い、適切なマスクの着用、定期的な換気を行いましょう。自宅でのマスク着用は生活に支障が出る可能性があるので、症状が出たときだけでも大丈夫です。熱や咳、だるさがあり、あやしいな?という症状の方がいた場合は、タオルの共有は避け、トイレなどの使用後は、アルコールでサッと消毒するなどをすると、より安全性が高まります。
夏季の体調管理のポイント
暑さによる体力消耗を防ぐため、十分な水分補給が欠かせません。汗を多量にかくと、塩分も失われるのでスポーツドリンクや、お味噌汁やスープなどを食事に取り入れるのもオススメです。バランスの取れた食事と十分な睡眠で体調を整えておくことも重要です。夏野菜を取り入れた食事や、規則正しい生活リズムを心がけましょう。(夏休みはとくに乱れがちなので、、、)
体調不良時の対応
発熱や咳、倦怠感などの症状が現れた場合は、無理をせず自宅で安静にしてください。症状が改善しない場合や息苦しさを感じる場合は、早めに医療機関にご連絡ください。新型コロナウイルスの可能性があっても、当クリニックでは発熱用の診察室を複数準備していますので、そちらにご案内して診察をさせていただくことができます。コロナの検査はおおむね発症12時間以上してからがオススメですが、「とりあえず今の熱をなんとかしたい」といった要望があれば、投薬の調整を行いますので、受診をお願いします。
おわりに
新型コロナウイルス対策に限らず、感染症の対策と夏の健康管理は、これからも大切です。緊急事態宣言の時ほど、厳密にする必要はないと思いますが、新生児や高齢の方、基礎疾患をお持ちの方が家族にいる場合は、注意が必要です。お子さんに対しても、年齢に応じた説明を行い、感染予防の習慣づけをしておくことはオススメです。不安なことがあれば、お気軽に当院を受診していただきご相談ください。
この夏を健やかに楽しく過ごせますように
記事作成者:
玉谷キッズクリニック院長
菅原 祐一