発熱している子に氷まくらや熱さまシートなどは必要か?必須ではないが使用はオススメ|玉谷キッズクリニック【箕面市船場西の小児科】

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発熱している子に氷まくらや熱さまシートなどは必要か?必須ではないが使用はオススメ|玉谷キッズクリニック【箕面市船場西の小児科】

発熱している子に氷まくらや熱さまシートなどは必要か?必須ではないが使用はオススメ

お子さんが熱をだしてしまうと、多くの親御さんは心配されると思います。発熱時の対処法として、氷まくらや熱さまシートを使う人もあるかと思いますが、本当に必要なのか?という点について解説したいと思います。

結論から言えば、氷まくらや熱さまシートはは必須ではありませんが、お子さんの快適さを重視する上で有効な選択肢となり得ます。

 

 

お子さんが発熱したときに、自宅でどう対応するのか?

発熱は体の防御反応の一つです。したがって、熱が出たからといって、必ずしもそれを下げる必要はありませんが、熱が続くとしんどいのも事実。自宅で行う対応として大事なポイントとしては「お子さんが楽になるかどうか」です。

発熱時のお子さんへの対応ポイント:

  1. 十分な水分補給を心がける
  2. 軽装にして体温調節をしやすくする
  3. 寒がる子には布団などをかけてあげる
  4. 室温や湿度を快適に保つ
  5. 無理に食事をさせず、食べたいときに食べられるものを与える
  6. 十分な休息をとらせる

これらの基本的なケアを行いながら、お子さんの様子を細かく観察することが大切です。熱があっても元気そうに見えるか、ぐったりしているかなど、全体的な状態を把握しましょう。

 

 

氷まくらや熱さまシートは、落ち着くなら積極的に

氷まくらや熱さまシートは、体の表面を冷やすことで涼しい感じが出て気持ち良いものです。これらの使用は必須ではありませんが、お子さんが気持ち良いと感じるなら、積極的に使用することをおすすめします。

氷まくらや熱さまシートの効果:

  1. 頭や首筋の熱感を和らげる
  2. 体感温度を下げ、快適さを増す
  3. 熱による不快感を軽減する

     

    これらの方法は、体の深部温度を直接下げるわけではありませんが、お子さんの快適さを向上させる上で効果的です。ただし、中には「冷たくてイヤ!」という子もいます。楽させようとして嫌がらせてしまっては元も子もないので、嫌がる場合は使わなくても大丈夫です。

     

     

    熱が高くて不機嫌やぐったりがあるならアセトアミノフェンを使用

    熱が高く、お子さんが不機嫌だったり、ぐったりしている場合は、アセトアミノフェン(薬の名前でいうと、カロナール、アンヒバ座薬、アルピニー座薬)の使用を検討しましょう。アセトアミノフェンは、解熱鎮痛効果があり、一時的ですが、熱が下がることによって楽になります。よっぽどの過量投与をしない限り、副作用もでにくいので安全に使えます。

     

    使用する際の注意点:

    1. 適切な用量を守る
    2. 前回の使用から6時間以上たってから使用
    3. 1日の最大使用回数を守る

    当院では体重に合わせた1回量を、38.0℃以上の時に、6時間以上あけて使用し、1日3回まで、というのを基本としていますが、病院や診察医師の判断により変わりますので、詳しくは受診される病院で聞いてください。

     

     

    熱が高くても元気なら心配はほぼない

    お子さんの熱が高くても、元気に遊んだり、食欲があったりする場合は、あまり心配する必要はありません。軽いカゼでもぐったりすることはありますが、重症度が高い病気で元気ということはほぼないからです。

     

    元気な発熱児への対応:

    1. 無理に熱を下げなくても大丈夫
    2. 十分な水分補給を心がける
    3. 定期的に様子を観察する

    この場合、解熱剤を使用する必要はありません。むしろ、お子さんの体が自然に回復するのを見守ることが大切です。

     

     

    長引く熱やぐったり感が強い時は受診をしてください

    熱が出たからといって、すぐに受診しないといけないわけではありませんが、以下のような症状がある場合は、早めに受診することをおすすめします:

    受診を検討すべき状況:

    1. 3日以上続く高熱
    2. ぐったり感が強く、元気がない
    3. 食事や水分が摂れない
    4. 呼吸が苦しそう、または息が速い
    5. 発疹がある
    6. 生後3ヶ月未満の乳児で38度以上の熱がある
    7. 頭痛がひどく、首が硬い
    8. 痙攣したり、意識がはっきりしない

     

    特に生後3か月未満の発熱は、基本的に入院で様子をみる必要があるので、必ず相談してください。また、意識がはっきりしない場合やけいれんしている時には緊急性が高いので救急車を呼んでください。

    これらにあてはまらなくても「元気だけど大丈夫かな?」「連休前だし、心配だな」と不安がある時には、様子をみても大丈夫かどうかの判定もクリニックではしていますので、お気軽にご相談ください。

     

     

    まとめ

    今回のことをまとめると

    1. 発熱時の対処の基本は、お子さんが楽になることを第一に考えること
    2. 氷まくらや熱さまシートは、お子さんが気持ち良いと感じれば使用してOK
    3. 不機嫌やぐったりがある場合は、アセトアミノフェンの使用を検討
    4. 熱が高くても元気なら、無理に熱を下げる必要はない
    5. 症状が長引いたり、強いぐったり感がある場合は受診を

    発熱は子どもで本当に頻繁にみられる症状ですが、ほとんどは自然に治るカゼですので。過度に心配せず、お子さんの様子をよく観察しながら対応することが大切です。ただし、心配な点がある場合は、「こんなに軽い症状でも受診して大丈夫かな?」とは思わず、遠慮なくご相談ください。