早期流行?インフルエンザの症状と検査タイミング
今季のインフルエンザ:例年より早い流行の兆し
ここ1~2週間で、当院でもインフルエンザ患者が確認され始めています。
コロナ禍以降、感染症の流行シーズンが不安定になっているため、いつ何が流行してもおかしくない状況です。
通常、季節性インフルエンザは冬季(12月~2月頃)に流行しますが、今年は既に症例が増え始めています。
現時点では週に2、3人程度の検査陽性数にとどまっていますが、2学期が始まってしばらく経過していることから、今後増加する可能性があります。
インフルエンザの4大症状:見逃せない特徴的な兆候
インフルエンザと一般的な風邪は似た症状を示すことがありますが、以下の4つの症状が揃うと、「あ、これはきっとインフルエンザなんだろな」と考えます。
- 急激な高熱
- つよい倦怠感
- 頭痛
- 関節痛
これらの症状は通常の風邪でも現れることがありますが、インフルエンザの場合はより顕著です。
診察時に医師目線からみても患者さんが明らかにしんどそう、という様子であれば、インフルエンザの可能性がさらに高まります。
インフルエンザ検査の最適なタイミング:発熱後12時間以降がベスト
インフルエンザの検査は、鼻の奥に綿棒をつっこんで検査を行います。
この検査は大人でもつよい不快感を伴うため、特に小児患者にとっては負担が大きいものです。
そのため、最適なタイミングで検査を実施することが重要です。
ウイルスが十分に増殖していない発症初期では、検査結果が正確に出ないことがあります。
そのため、発熱から12時間以上経過してからのインフルエンザ検査をお勧めしています。
ただし、頭痛から始まり数時間後に発熱した場合や、朝方に発熱に気づいた場合など、既に12時間以上経過している可能性もあります。
そのため、症状の経過をお聞きした上で、最適な検査タイミングを判断します。
発熱直後の受診:検査以外の対応も可能
インフルエンザを疑う場合、検査の精度を考慮すると発熱から12時間後の受診が理想的です。
しかし、症状が強く辛い場合は、すぐに受診していただいて構いません。
その場合、まずは解熱剤や鼻づまり改善薬など、一般的な風邪の治療を開始し、症状の緩和を図ります。
その上で翌日再診していただき、適切なタイミングで検査を実施するという対応も可能です。
いずれの場合も、ご不安な点やお困りの症状がありましたら、遠慮なくご相談ください。